top of page
検索
執筆者の写真neki neki

車酔いとの深い仲

物心がついた頃から、現在まで、ず~~~っと、車に弱い。 遠足の季節になると、遠足は楽しいから好きなのだが、乗り物に弱いので、 バスや電車に乗ると、友達に避けられる事が多かった。 かなり車酔いで有名であった。

予め、乗り物酔い止めの薬を飲むのだが、 乗車してものの5分程で気分が悪くなり、 用意していたビニール袋は、手放せなかったのだ。

車酔いとは、昔から、ラブラブな仲であった。

何がきっかけで、そうなったのか?全く検討つかないが、タクシーでも酔い、 市バスにも酔い、京都のまん中を走る京阪電車でも酔う。 京阪電車に関しては、中書島、八幡辺りに、大きなカーブがある。 そのカーブに差し掛かると、「はぁ~もうアカン…」とこうなるのだ。

何がそうさせてるのか?私は、何か病気なんかもしれん。 と思った事もある。 しかし、私だけではなく、私の周りの友達数人、同じように弱い人がいた。 その人のお陰で、私も落ち込まずに来れたのだ。

しかし、いつまでもそんな状態だと、ほんとに辛い。 小さい頃は、車酔いするから…って言うて、遊びを断っていたが、 大人になってからは、遊びを優先している。 車酔いごときで、遊びの機会を失うなんて、勿体ない。 前日から、自分に暗示をかけたりして、車に乗り込むのだ。 乗ってしばらくして、私が黙り始めると、「???」となる。 結局、車を一時停止したりして、迷惑かけてしまうのだが… それでも、遊びに出かけるのは楽しい。

そんななのに、ライブ中心の活動をしているバンドに入ってしまい、 始めは、非常に大変やった。 今まで町中でさえ、酔ってしまうのに、何時間も車に揺られ、 山をいくつも越えた村へ行ったり、大揺れに揺れる船に乗ったり、 それはそれは、どうにかなってしまいそうやった。

どこかの山を越えるツアーの時、バンドのツアーバスではなく、 一般の人も乗り合わせるバスに乗り、向かう事があった。 乗る事数時間。最初は、何ともなかったのに、山の中に入り、 道がグルグルまわりだした辺りから、自分との我慢大会が始まった。 普通のバスなのだ。 立ってると、揺れが激しく感じるので、揺れの感じにくい場所に 座らせてもらったのに、グデングデンになってくる。 お酒の悪酔い状態になった。

休憩の停留所があり、とりあえず、そこまでの我慢。 相当な戦いの果てに、もちろん、休憩時には、バスから降りたが、 ヘロヘロである。

言葉少な気に、バスの感想を話し、いざ、すぐ出発なのだ。 この大きな揺れに、ハッハッハー!と大声で笑う不届きものがいたのだが、 もう、構ってられる気分ではない。 そんな中、無事に到着した時は、嬉しかった。

その後、親戚のおばちゃんから、「これよく効くわよ」と ほんまに効きそうな薬をもらったので、大体、それを服用して旅をしていた。

その薬を飲むと、ひたすら眠いのだ。 全く、車酔いする事はないのだが、眠くて、喉がカラカラに乾く。 何回か、その薬に頼ったが、継続すれば、実になるものである。 しばらくすると、車にも慣れてきた。 お酒を飲み過ぎて、二日酔いの中、車にも酔い… というダブルパンチの日も数回あり、 色々と無茶ができるようになったとでも言うか… ほんまに、車酔いってのは、車に慣れる事で解消されるのかもしれない。

都内では、電車をよく使うが、異常なラッシュの時間帯は 酔うのを通り越して、倒れる。 空気が薄くて、全身圧迫され、そんな中楽器等荷物を抱えてるような時は、 大体、99%倒れている。

あちこちの駅長室のお世話になっている。

忘れもしない。始めは、東横線の「渋谷」の駅長室だった。 随分前ではあるが、横浜に住んでいた頃、東横線をよく使っていた。 朝の混雑時に乗れたのはいいが、ギューギュー。 「代官山」を過ぎ、「あと2分程で、渋谷に到着しますー」 とアナウンスが聞こえてきたのだが、この2分が長い!

冷や汗がドバーっと出てきて、座ってる人を押し退けて、 自力で窓を開け、外の空気に触れた瞬間、 ヘナヘナ~~~とその場に倒れた。 口は利けない。身体も動かない。周りの人達はビックリである。 何をしてるんや?この人??って思われたかもしれない。 我慢して我慢して、フラフラになりながら、つり革を握っていて、 究極のこの到着2分前に、いきなり行動に出た私。 窓を開けるので、精一杯やったので、力尽きてしまったのだ。

意識だけはある。首を動かす事しかできなかった。 私の前に座ってた人が、駅員さんに連絡してくれたので、 「渋谷」に到着次第、駅員さん2名は、担架で駅長室へ運んでくれた。 その駅長室へ入ってビックリしたのは、私である。 同じように、青い顔した人が、10人程寝てはった。 1時間程、横になってると、マシになるのだ。

私は、ギューギューに弱い。 羽田まで行く時も、相当辛い。 ○○時までに、空港へ向かい、飛行機に乗らなきゃいけない。 そんな状況の中、電車の中でもがく事が、しばしばある。 ライブの為に向かうので、お化粧をし、洋服もそれなりにまとめている。 なのに、冷や汗で、まずお化粧が落ちる。 「大丈夫ですか?」と声をかけてくれる人は、 大体「顔、白いですよ・・」と付け加えるのだ。想像すると、結構怖い。

わかってる、わかってるのだ・・・貧血なのだ・・・ これは、車酔いではない。

しかし、私にとっては、こういう場合の貧血も車酔いも同じ。境目はない。 小学6年生の最後の朝礼で、バタッと貧血で倒れた時の状態と同じな気がする。

どっちにしても、気分が悪いのだ。 ひどい時は、親に「おばけみたい」なんて言われたりする位、 顔色がなくなるのだ。親に言われるなんて…トホホ 体調がいい時は、赤い顔してたりするのに…って ウチはカメレオンかぃ??

そんなひどい状態やったのに、最近は、頻繁に車酔いしなくなった。 私は、甘いものや、ドリンクを手にしていると、大丈夫なのだ。 気分悪いかも?という時に、チョコや飴を口にすると、ちょっとずつ 治まってくるのだ。 教えてもらったのだが… それに、もっと早く気がついてれば、もっと楽しい旅になっていただろうに。 しかし、解決の糸が見つかって、大満足である。 大いに旅を楽しもうと思っている。

人間、鍛えられて成長するものである。 しみじみ・・・

閲覧数:2回0件のコメント

最新記事

すべて表示

夢は日々進化する

むかしむか~し、小さい頃は、エレクトーンの先生になりたかった。 それが年月を経て、エレクトーンの演奏家になりたくなり、 テレビや映画で活躍する人に憧れつつ、 音楽の夢は捨てきれず、 エレクトーンの仕事もしていたが、楽器に限界を感じ、 1から学び直し。...

今でも怖い歩道橋

ウチの実家の近所には、歩道橋がある。 国道1号線沿いだからか?結構デッカイ。 ちいちゃい頃、その歩道橋の足元の階段で、よく遊んだ。 1段~飛べた。はい、2段~飛べるよ~。3段~まだまだいけるよ~ 大体4、5段上からピョンッと飛んで、満足していたのだが、...

初めての一人暮らし

学校修了前に、私は横浜へ移動した。 さすがに、使い慣れた東急東横線沿線に魅力を感じていたのだ。 しかし、なかなか人気なだけに高かった。 頑張って探した挙げ句に見つけた場所は、坂の上の白い建物だった。 こう書くと、お洒落~かもしれない。...

Comments


bottom of page