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執筆者の写真neki neki

鉄棒

私は、器械運動なるものが、とても苦手でした。 ちいちゃい頃から左腕を気にしてたので、腕を使うものが苦手でした。 小学校の体育の成績は、夏だけ良く、あとの季節はてんでアキマヘン。

5年生位の時に、先生は何を思ったのか?(6年生かなぁ)

先生「みんなできると思うけど、今週は鉄棒!」 全員「(口々に)できるわぁ~そんなもん」 ねき「・・・」 先生「できない人もできるようにする為に、テストをします」 ねき「(ガ~~~ン!そんなんいきなり・・・)」

そして順番に前回り、逆上がりを1回ずつやらされたのでした。 私は、最後の方やったので、どんどん緊張が増すばかり。 なんでこんなテストなんかするんやぁ?はぁ~嫌や・・・

逆上がりは、できない子がいたが・・・ もちろん前回り位、みんなできる。

そして、私の番が来て・・・ 「できません」とは言えず、一応、みんなと同じように飛びついてみた。 そんで、みんなと同じように足をブーラブーラさせてみた。 それから、どうすればいいのか?全然わからない。 実は、前回りってのやった事がなかったのだ。 なので、要領がわからない。

勇気を出して、前に倒れてみたが、鉄棒を身体でサンドする形に なってしまい、グルンといかない。 うわ~戻れへん…ど~しよ~見えるのは土ばかり。 諦めるに諦められない状態になり、ブンブン身体をゆすってみた。 周りの友達がクスクス笑う。先生は、冷静に見てはる。

ゆすっても、なんともならず、お腹が圧迫されて痛くなってきた。 元に戻らず、グルンともいかず、心の中では(た、た、助けて~~) なのだが、前回りごときで恥ずかしくて、何も言えない。 しかし、究極な状態になってきていたので、足をバタバタさせた。 ここで辺りは、爆笑状態になる。 恥ずかしい。めちゃくちゃ恥ずかしくて、涙が出そうやった。 いや、出てたかもしれん。

しかし、このバタバタが反動をつけ、一瞬のうちにグルンと回った。 私は、何が起ったのか?わからんかった。 とにかく、大変な思いをして、前回りは成功(?)した。

さて、お次は逆上がり。 これは、できない子も多かったので、できなくても何も言われなかった。 しかし、できるまで練習させられ、放課後が辛かった。 次の日も次の日も、友達と一緒に練習したが、 ある日、友達の方ができるようになってしまった。

え~~???又、取り残される~~! その辺りから必死になったのは、言うまでもない。 できる子の逆上がりをよくよく観察し、イメージトレーニングをし、 頭が地面についてしまうかもしれない位の一番低い鉄棒で、やってみた。 数回チャレンジして、ようやく低い鉄棒で逆上がりが出来た。

普通の鉄棒の高さでやると、惜しい。 コツを忘れたら、低い方でやって、とても熱心に練習した。 もう恥ずかしい思いをしたくないから。 当時、太っちょさんだった友達が、できるようになった時は、ほんまに焦った。 これは、できないと恥ずかしい。 その気持ちが、成功へと導いてくれた。

あの達成感は、忘れられない。 しかし、大変な思いをしたのは、鉄棒だけではなかった。 怖がりな小学校高学年の一幕でした。

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